芥川賞を受賞したデビュー作「火花」があまりに話題を呼び、期待と懐疑の中での第2作。前作の延長にある作風ながら、今後も書き続けていく底力を感じさせる作品だった。
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ワンちゃん
Neil Young 全アルバム・ガイド
Neil Young 全アルバム・ランキング
ニール・ヤングのアルバムをランク付けするのは難しい。アコースティックとエレキの曲でずいぶん雰囲気が違うし、70年代、80年代、90年代、00年代でそれぞれに味わいが違い、その中で一番を選ぶのは、かなり頭を悩ませる。そして何より、ワーストを選ぶのはもっと難しい。
以下は、米国の音楽情報サイトStereogum(ステレオガム)に2013年に掲載されたランキング。ライブ盤を除く全35作をワーストまでランク付けしている。
“Neil Young Albums From Worst To Best”
by James Jackson Toth
01. On The Beach(渚にて) (1974)
02. Tonight’s The Night(今宵その夜) (1975)
03. After The Goldrush (1970)
04. Rust Never Sleeps (1979)
05. Everybody Knows This Is Nowhere
(ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース) (1969)
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Neil Young 関連作品
20年代 10年代 00年代 90年代 80年代 70年代 60年代
はじめに 関連作品
The Bridge School Concerts 25th Anniversary Edition
(ザ・ブリッジ・スクール・コンサート 25thアニヴァーサリー・エディション)
ニールがさまざまなミュージシャンをゲストに招いて毎年秋に開催してきたチャリティー・コンサートの25周年を記念し、過去の名演を集めた企画盤。3枚組DVDと2枚組CDでリリースされた。それぞれ収録されている曲やミュージシャンは異なる。ニールとR.E.M.の共演による「Country Feedback」など貴重な顔合わせも楽しめる。
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Neil Young 全アルバム 2010年代
20年代 10年代 00年代 90年代 80年代 70年代 60年代
はじめに 関連作品 ランキング
Colorado(コロラド) 2019年
7年ぶりのクレイジー・ホースとの新作。体調問題を抱えるフランク・ポンチョ・サンペドロ(Frank “Poncho” Sampedro)に代わり、ニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)が加わった。ロフグレンは「After The Gold Rush」など、サンペドロ加入以前のバンドに参加しており、ライブ盤「ROXY – Tonight’s The Night Live」でもその演奏を聴くことができる。
サンペドロの不在を感じる一方で、円熟味を増したニールとクレイジー・ホースの演奏がしみじみと沁みる。13分を超える”She Showed Me Love”や、”Shut It Down”など重厚で荒々しい曲の一方で、穏やかで美しい曲も多く、”Rainbow Of Colors”で歌われるストレートなメッセージも心に響く。同世代の同志としか生み出せない空気がここには確かにある。
Tuscaloosa(タスカルーサ) 2019年
1973年2月に米アラバマ州タスカルーサのアラバマ大学で行われた、ストレイ・ゲイターズ(Stray Gators)とのライブ・パフォーマンスを収録。
スティール・ギターのベン・キース(Ben Keith)、ピアノのジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche)、ベースのティム・ドラモンド(Tim Drummond)、ドラムスのケニー・ベトレー(Kenny Buttrey)からなるストレイ・ゲイターズは、72年の「Harvest」に参加。73年のライヴ・アルバム「Time Fades Away」でも演奏を聴く事が出来るが、新曲のみだった「Time Fades Away」と異なり、当時のベスト的な曲目を楽しむことができる。
冒頭の2曲(”Here We Are in The Years”と”After The Gold Rush”)はニールのソロ。”Heart Of Gold”、”Time Fades Away”、”Alabama”、”Don’t Be Denied”など、いずれも充実の演奏で、ファン必聴のライブ盤。
Songs For Judy(ソングズ・フォー・ジュディ) 2018年
1976年11月の米国ツアーからの22曲。この年は春に来日公演があり、夏には2017年にやっと日の目を見たアルバム「Hithhiker」を録音するなど、ニールが非常に充実した活動をしていた時期で、名曲揃い、演奏も素晴らしいの一言に尽きる。
公式では未リリースの”No One Seems to Know”、1990年の「Ragged Glory」に収録された”White Line”のアコースティック版、”A Man Needs a Maid”の冒頭で”Like a Hurricane”のイントロが流れる場面など、聴きどころも多い。
ブートレッグでは、以前から「Joel Bernstein Tapes」などで広く親しまれてきた音源で、目新しさはないものの、公式の高音質でリリースされることは喜ばしい。
ROXY – Tonight’s The Night Live 2018年
(ロキシー:トゥナイツ・ザ・ナイト<今宵その夜>ライヴ )
1973年9月20~22日にウエスト・ハリウッドにあるロキシー・シアターで行われたライブ音源。シアターのオープニング記念として開かれたライブで、バックバンドのザ・サンタモニカ・フライヤーズ(The Santa Monica Flyers)は、クレイジー・ホースのリズム隊、ビリー・タルボットとラルフ・モリーナに、ベン・キース(Ben Keith)とニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)が加わったユニット。
72年11月のダニー・ウィットン(Danny Whitten)、翌73年6月のブルース・ベリー(Bruce Berry)の死を受けて作られた「Tonight’s The Night(今宵その夜)」のレコーディング直後のライブで、音楽と向き合うことで歩みを止めないニールの魂がこもった演奏に圧倒される。
Neil Young 全アルバム 2000年代
20年代 10年代 00年代 90年代 80年代 70年代 60年代
はじめに 関連作品 ランキング
Dreamin’ Man Live ’92
(ドリーミン・マン・ライヴ ’92) 2009年
92年のツアーからピックアップした10曲を収録。ツアーでは70年代などのお馴染みの曲も演奏されていたが、このアルバムは「Harvest Moon」からの曲でまとめられ、ライブ版「Harvest Moon」として楽しむことが出来る。
ただこの年のツアーは曲目、演奏内容ともに充実したものだっただけに、公式版の高音質で、抜粋ではなくフルコンサートを聴きたかった。
「Archieves Performance Series」のVol.12。
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Neil Young 全アルバム 1990年代
Neil Young 全アルバム 1980年代
20年代 10年代 00年代 90年代 80年代 70年代 60年代
はじめに 関連作品 ランキング
Freedom(フリーダム) 1989年
80年代の最後に登場し、ニールのキャリアの中でも代表作の一つと言える名盤。ロック・アンセムとなった「Rockin’ In The Free World」は、アルバムに先駆けてライブで披露され、このアルバムもライブ録音のアコースティック版で幕を開ける。続く「Crime In The City」など勢いのある楽曲が並び、最後は、エレクトリック版の「Rockin’ In The Free World」で90年代への予感を感じさせて締めくくる。
この頃から、グランジ世代の若手ミュージシャンの間でニールの再評価の声が高まり始め、それに呼応するかのようにニールの活動も充実を見せていく。
「Eldorado」は「Freedom」に先駆けて、ツアー先の日本とオーストラリア地区のみでリリースされた企画盤。
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