Neil Young 全アルバム 2020年代

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はじめに 関連作品 ランキング

Way Down in the Rust Bucket 2021年
(ウェイ・ダウン・イン・ザ・ラスト・バケット)

大傑作「Ragged Glory」を1990年9月にリリースしてから間もない11月にカリフォルニア州サンタクルーズのThe Catalystで行われたライブを収録したもの。

「Archieves Performance Series」のVol.”11.5″に位置づけられているが、既に他にも”.5″を打っているアルバムがあり、ナンバリングには、もはやあまり意味がない…。この計画性のなさがニールらしい。きれいなナンバリングなんかいらないから、今後も小数点以下を駆使して名演をどんどん発掘していってもらいたい。

「Ragged Glory」の手応えを示すように、同アルバムに収録された10曲中8曲(”White Line”と”Mother Earth”を除く全曲。なお、”White Line”は以前からライブで歌っていた)を披露しており、その後ライブの定番になったものも多い。

「Weld」に収録された翌91年のツアーのウォーミングアップ的な位置づけのライブでもあり、90年代のニール&クレイジーホースのサウンドの記念すべき第1歩。湾岸戦争への怒りに満ちた「Weld」の轟音と比べると(会場による音の違いもあるけど)軽快で瑞々しく、ニールとクレイジーホースが演奏を楽しんでいる様子が伝わってくる。

Return to Greendale(リターン・トゥ・グリーンデイル) 2020年

2003年の「Greendale」ツアーの模様を収録したライブ・アルバム。
(このツアーでの来日から早17年。次はあるのだろうか……)

「Greendale」は、架空の町グリーンデイルを舞台にある家族の物語を歌ったもの。環境問題が大きなテーマとなっている。ライブでは、演劇仕立てのパフォーマンスがステージで繰り広げられた。

楽曲的にはやや単調ということもあり、発売当初から音楽的な評価は決して高かったとは言えないが、ニール・ヤング&クレイジー・ホースらしい演奏&楽曲で、個人的には00年代で最も好きなアルバム。ツアーのBootlegも繰り返し聴いてきたので、公式からライブ音源がリリースされることは喜ばしい。(アコースティック版のライブは、「Greendale」発売当初の付属DVDや配信の「Live at Vicar St.」で聴くことができる)

デラックス・エディションは、CDにLP、コンサート映像のBlu-ray、メイキング映像などのDVDがセットになっている。CDよりむしろ、このBlu-rayがファンにとってはうれしい。

The Times 2020年

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に始めたストリーミング・コンテンツ”Fireside Sessions”の”Porch Episode”で演奏された曲を収録したEP。Amazon MusicとCDでリリースされた。

アコースティック・ギター1本での弾き語りで、録音も含め手作り感のある素朴なサウンドだが、大統領選やBLM運動を念頭にメッセージ色の強い曲が集められており、常に今を生きるニールの精神が強く滲む。

収録曲は、ボブ・ディランのカバーである”The Times They Are A-Changin'”のほか、”Alabama”、”Campaigner”、”Ohio”、”Southern Man”、”Little Wing”、”Lookin’ for a Leader 2020″。

“Lookin’ for a Leader”は、”maybe it’s Obama”と希望を込めて歌った2006年版(オバマ大統領の就任は2009年)の歌詞をアップデートし、トランプ政権打倒を訴えている。

“America has a leader
Buildin’ walls around our house
Who don’t know black lives matter
And we got to vote him out”

“Just like his big new fence
This president’s going down”

Homegrown(ホームグロウン) 2020年

1974年から翌75年初めにかけてレコーディングされた未発表アルバム。「Tonight’s The Night」、「On The Beach」の後、「ZUMA」の前の時期で、陰鬱で強烈な存在感を放つ前2作とは異なり、サウンド的には「Harvest」から「Comes A Time」につながる、軽快なカントリーロックとなっている。

当初75年のリリースを予定していたが、当時の恋人キャリー・スノッドグレス(Carrie Snodgress)との関係を扱っており、個人的すぎるという理由でお蔵入りに。結果的に、いったん発売が見送られていた「Tonight’s The Night」が日の目を見ることになった。

12曲中、”Separate Ways”、”Try”、”Mexico”、”Kansas”、”We Don’t Smoke It No More”、”Vacancy”、”Florida”の7曲が未発表曲。ベン・キース(Ben Keith)ティム・ドラモンド(Tim Drummond)などおなじみのメンバーの他、ザ・バンドのロビー・ロバートソン(Robbie Robertson)とリヴォン・ヘルム(Levon Helm)、エミルー・ハリス(Emmylou Harris)らが参加した曲もある。

“White Line”は1990年の「Ragged Glory」にクレイジー・ホースとの演奏で収録されたが、こちらはアコースティック版で、ロビー・ロバートソンとのスタジオ録音。2018年発売のライブ盤「Songs for Judy」(1976年のライブ)でも聴けるが、より繊細で胸に沁みる。

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