男好きする母、年の離れた繊細な弟、下宿しているいとこ、訳あって身を寄せている母の幼なじみ、頭を打って記憶が不確かな私。少し変わった五人家族。
妹は若くして死を選び、私はその恋人と付き合い始める。どこまでも続いていきそうな穏やかな日常に、当たり前の日常から少しずれてしまった人々が登場する。
“アムリタ” の続きを読む

読んだ本の記録。
男好きする母、年の離れた繊細な弟、下宿しているいとこ、訳あって身を寄せている母の幼なじみ、頭を打って記憶が不確かな私。少し変わった五人家族。
妹は若くして死を選び、私はその恋人と付き合い始める。どこまでも続いていきそうな穏やかな日常に、当たり前の日常から少しずれてしまった人々が登場する。
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「歩行祭」と呼ばれる高校行事で夜通し歩く生徒たちの姿を描いた青春小説。第2回(2005年)本屋大賞受賞作。
異母きょうだいでクラスメートでもある融と貴子の関係を軸に、高校生の男女が友人や恋人、家族との関係で悩みながら生きている姿が、刻一刻と変化していく夜を背景に描かれる。
“夜のピクニック” の続きを読む
山口仲美『犬は「びよ」と鳴いていた~日本語は擬音語・擬態語が面白い~』
わんわん、びりびり、しとしと、つるり。擬音語・擬態語のあり方は、世界の見え方、聞こえ方を司ると言っても過言ではない。
日本語の擬音語・擬態語の数は他の言語と比べてもかなり多いとされる。日本語学者の著者は擬音語・擬態語の移り変わりから、日本語と日本社会の変化をひもといていく。
“犬は「びよ」と鳴いていた~日本語は擬音語・擬態語が面白い~” の続きを読む
江戸時代後期、千島列島をはじめとする蝦夷地を探検し、北方の開拓・防備に大きな功績を残したものの、不遇の後半生を送った近藤重蔵。その息子で、殺人に手を染めてしまい、流刑先の八丈島で「八丈実記」という大部の地誌を記した近藤富蔵。数奇な運命を辿った父子の物語。
“北方探検の英傑 近藤重蔵とその息子” の続きを読む
日本では、探検家といってもあまり具体的な名前が浮かばない人が多いかもしれない。小さな島国で、未踏の地、未知の地とはあまり縁がなかったようなイメージがあるが、実際には多くの探検家や旅行者が辺境を調査し、“国土”を切り開いてきた。
流刑先の八丈島で「八丈実記」という詳細な地誌を残した近藤富蔵。東北を歩き、民衆の生活誌を細かく記した菅江真澄。蝦夷地の内陸部を踏査した松浦武四郎。南西諸島と千島列島の調査に先鞭を付けた笹森儀助。4人の半生を中心に、辺境を歩いた先人の業績を語る。
“辺境を歩いた人々” の続きを読む
ベストセラーであるが故に語られず、忘れられてしまう作家がいる。“女王”とも称された著者の作品も、今や絶版となって手に入らないものが少なくない。
“花の棺/殺意のまつり” の続きを読む
第129回(2003年上半期)の直木賞受賞作。ある家族の物語が章ごとに視点を変えて綴られる。
道ならぬ兄妹の恋の物語は、家族一人一人の人生が語られていくうちに、歴史と記憶が織りなす重層的な物語となる。
“星々の舟” の続きを読む
芥川賞を受賞しながらも、世間から忘れられてしまった作家は少なくない。著者もその一人に挙げられることが多いが、「忘れられた」と一言で形容するには、その半生は複雑で起伏に富んでいる。
“オキナワの少年” の続きを読む
京都を舞台とした恋愛ホラー小説。恋した男を失って京都に移り住んだ女性作家の話と、幽霊が見えるという墓守娘の話が交互に紡がれる。静かな語り口に激しい情念が滲む。
“京都恋地獄” の続きを読む
アイルランドへの旅行を前に死んでしまい、未練から浮遊霊となった72歳の男の姿を描いた表題作が面白い。
身体が壁をすり抜け、建物に自由に出入りできる一方、車や電車に乗ることができず、歩く速度でしか動けない。下心から近所の銭湯に行ってみるも同世代しかおらず、無為な日常に飽きてしまったところで、人に取り憑いて移動できることに気付く。そこから憑依を重ねるも念願のアイルランドは遠く、不思議な巡り合わせでブラジルに辿りついてしまう。
“浮遊霊ブラジル” の続きを読む