ホーキング、宇宙と人間を語る

スティーヴン・ホーキング「ホーキング、宇宙と人間を語る」

可能性の数だけ宇宙が存在する-これが科学で証明されつつあるということに衝撃。重力の法則が宇宙の自発的誕生にどう繋がるかは、純粋文系の身には良く分からなかった。いずれにしろ、刺激に満ちた一冊。

時の輪

カルロス・カスタネダ「時の輪―古代メキシコのシャーマンたちの生と死と宇宙への思索」

フィクションなのか、ノンフィクションなのかを抜きにしてなかなか面白い。

“あまりに自己に執着しすぎると、ひどい疲れがくる。そのような状況にある人間は、他のすべてのものにたいして、ツンボでメクラになってしまう”
“時の輪” の続きを読む

好き好き大好き超愛してる。

舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」

死や物語に真摯に向き合い、思い切った構成も良いんだけど、どこか物足りない。 中高生向けなのか、安っぽいケータイ小説へのアンチテーゼとしてあえて同じレベルに落としているのか。終わりの方はちょっと良かった。

八つ墓村

横溝正史「八つ墓村」

もはや古典だが、松本清張より古さを感じさせない。 田舎の閉鎖的な雰囲気と、物語そのものに引き込まれる。漫画でも、ドラマや映画でも、この作品のオマージュというべきものがたくさんあるが、原点にして完璧。

妻と最期の十日間

桃井和馬「妻と最期の十日間」

人を喪うということに向き合う看取りの日々。 宗教的な部分で、著者の考え方に違和感を感じる部分もあるが、些細なこと。真に迫った記録。

新釈 走れメロス 他四篇

森見登美彦「新釈 走れメロス 他四篇」

上手いな~。読んで面白いだけでなく、感心してしまう出来。

この人の文体は、古典小説の真似と、大学生のくだらないノリが上手く混ざり合っている。巧みな名作のパロディに終始にやにや。

アフリカ 苦悩する大陸

ロバート・ゲスト「アフリカ 苦悩する大陸」

アフリカの抱える問題が非常に分かりやすく網羅されている。自由主義経済の万能性を信じすぎている気がするが、歴史的経験からすると、途上国が経済成長するためには弊害も含めて自由化を進めるしかないのかとも思える。

スリー・カップス・オブ・ティー

グレッグ・モーテンソン「スリー・カップス・オブ・ティー」

K2登山に失敗したアメリカ人の青年グレッグが、助けてくれたパキスタンの人々のため、山奥の村々に学校を建てる活動を始める。だまされたり、追放のファトワを受けるなど何度も窮地に陥りながらも、奇跡のような出会いを重ね、活動は広がっていく。
“スリー・カップス・オブ・ティー” の続きを読む

中島岳志的アジア対談

「中島岳志的アジア対談」

「アジア対談」というタイトルだが、内容は貧困や教育、宗教の問題から「保守とは何か」まで幅広い。新聞に連載されたものだが、新聞らしからぬ、読み応えのある内容。

著者は自称保守だが、右からは左と批判を受けるインド研究者。対談相手も佐藤優から吉本隆明、西部邁、藤原和博と多様で、右から左まで様々なレッテルを貼られた人たちだが、読んでみるとほぼ全員に共通する部分があり、共感できる部分がある。